【初級】 数年は植え替えしないのがおすすめ
育て始めて数年は植え替えしないこと勧める理由
3年くらいは購入時のビニールポットに入った状態から、植え替えしなくてOK(いっぱいに根が張ってても問題なし、窮屈位がちょうど良い、3年以上経っても基本は植え替えする必要ありません)
胡蝶蘭は他の植物と違い、植え替えは株にとってストレスがとても大きく、樹勢が落ちる可能性が高いのでお勧めしていません。
胡蝶蘭は植替えでの活着(新しい環境に慣れること)が難しい 寄せ植えが窮屈そうに感じる場合は、一株づつにして、それぞれに鉢の中にポット付きのまま投げ込んで栽培すると葉の窮屈は解決します。
花が倒れそうで、植え替えをしようとしている場合、支柱の誘引だけでは花の重さで倒れてしまいます。 植えてある鉢を植え替えるのではなくそのまま大きめの鉢に入れてください。 鉢の重みを重くすると倒れにくくなります。支柱などで誘引する際は大輪系は、花がある所まで支柱をつけてください。
綺麗に咲かせなくても、 自然な形に咲く事を楽しんでいただくのがおうち胡蝶蘭の第一歩です。
【中級】
植え替えを検討するタイミング
・植込み材(水苔など)が腐ったとき
・腰が高くなりすぎたとき。植え替えてもいいですが、植え替えなくても大丈夫です。(倒れそうなら、支柱を立ててバランスを崩さないようにするだけでもOK)
※株に元気がない時はやめましょう。
植え替えしない方がいい株
・開花中や花芽が出ている株(植え替えすると枯れる可能性が高いです。気にしない方は植え替えしてもOK)
・元気がない株(植え替えで元気を出すのは難しいです)
植え替えの方法
方法:根っこをポットから優しく外し、素焼き鉢に植え替えます。鉢内のスペースが余るようでしたら、水苔をまわりに巻き付けるように追加してください。
時期:4-7月
植え替えの道具:素焼き鉢(ポットサイズより少し大きめ)、水苔
・鉢の外に出た根はそのままで!(鉢の中に入れるとダメになることが多いので植え替え時は切る事をお勧めします)
・今までついていた水苔やバークなどはつけたまま外側に水苔をまきつける感じで、元々ついている水苔をとらない方が、株の環境を大きく変えないので株を弱らせません。
・植え替えて、初めは10日に1度たっぷり水かけてください。 1ヶ月過ぎたら、週に1度たっぷり水かけに変えてください。 初めの活着がうまく行くとその後はうまく立ち上がります。
植え替えをした後の花芽については2パターンあります。
①植え替えが上手くいくと、栄養成長(株の成長)するので、一時的に花芽は出にくくなります。
②植え替えによって、株の調子が悪くなると、危機を感じて花を咲かせようとします。
綺麗な咲かせ方
花・花芽の向きの変え方
花芽は光の方に向いて成長します。 室内に向かせたい場合、室外を向いて咲かせてから、室内に向けると良いです 一輪目が咲いた頃に部屋の中に向ければそこから外に向かう事はないと思います。
花の誘引・花の向きの揃え方
花芽は光の方向を向きますので、花芽が延びた方向を途中で 変えないで咲かせると比較的揃います。実は、生産者もかなり苦労しながら花の向きを揃えてるんですよ。
花が咲く前から支柱を使って誘引すると、花の向きが揃いやすいです。 ポイントは蕾が出る時(成長する時)に向きが決まります。 その時に上を向いている部分が、開花した時の花の上になります。 蕾が出てから向きを変えると、逆さまを向いて咲いてしまいます。 針金などで曲げる時は、早めにやってあげた方が効果的です。
花数を増やす
生産者は温度、湿度、光、水、肥料、風などの全ての環境を胡蝶蘭に合わせて育ててます。 着輪数を増やすポイントです。
・蕾が見えてからは水の量と頻度を増やす
・最高温度を25C以下にする
・光は必要ですが、葉を触って温かいと感じたら強すぎ
これが出来たら上級編へ!!
支柱立て
早めの方が柔らかいですが、無理して曲げようとすると折れやすいので、なるべく寄り添う感じ 花芽が柔らかい間に支柱を立てて、定期的に手直しすると折れにくく、美しくなります 柔らかいのは、花芽が出て10cmくらいです。伸びている時も先端10cmは柔らかいです。 折れる心配がありましたら、花が咲く前に花の重みで折れない様にだけ支柱に添わすのも良いと思います
葉の肥大化
葉を大きくするのは、肥料を多くやったり、暗くしたり、湿度を高くすると大きくなります。 しかし、小さい葉でたくさん花をつけ、花が長持ちさせる方が おすすめです。
葉の向きの揃え方
品種特性があって、品種の問題で揃わない子を揃えるのはとても大変です。 生産者も苦戦していて、葉が傾かない様に棒を立てたり針金などで固定したりしているんですよ。
肥料・液肥
液肥は入れてもいいですが、かなり薄めにしてください。窒素が20PPM位で十分です。
デメリットは、肥料が多すぎると花芽が出ません。 肥料が多いと株自身にが危機感なく生き続けれるので花が咲きにくいです。 逆に水しか与えないと危機感が出て、花を咲かせやすくなります。
【上級】
花並び・花サイズ
通常先端にいくほど、花は小さくなりますし花と花の隙間が狭くなります。先端まで大きな花で、等間隔で花を咲かせることはかなり難易度が高いです。 ポイントは、開花させる環境を一定にする事と、そのタイミングに必要な水、肥料、光をバランスよくあげることです。
花の向きがそろわない場合は、スポンジを当てて光の当たる向きに置き、向きをそろえたりもします。
花数を増やす
花数は品種の影響が大きいですが同じ品種なら、株の熟度が影響します。 開花させる時の温度も影響します。 少し低めの温度の方が輪数は増えます。
肥料・液肥
肥料を与える場合は、他の要素(主に水・光・温度)が整っていれば効果があります。
花芽が出たタイミングの水やり全てに 薄めで毎回与えるようにしてください。
液肥の窒素量が6%の液肥の場合、2000倍で30ppm、4000倍で15ppmになります。 一回の水かけに与える水の量は多めにして、窒素割合で15-30ppmがいいかと思います。
花が咲いている時は水のみでOKです。花芽が出る前も水のみでOKです。温度が下がり始めると花芽が出る準備を始めます。 その前に肥料止めた方がいいです。 肥料やらない方が花芽は出やすくなります。
株を復活させる
花芽が折れた場合…
折れた度合にもよります。復活は難しいかもしれませんが、繋がっている可能性もありますので、テープを巻き付けて補修してください。
根腐れ気味…
腐った根の部分は復活しませんが、水を週一でたっぷりあげる事で株の樹勢を上げて、新しい根を出しましょう。(最低温度10C以上を保ってください)
葉がシワシワ…
バケツドボンを まず2時間 やってみてください。
凍傷…
最低気温が10C以上の室内に入れてください。 水やりは一旦やめて、凍傷になった部分が乾いてくるのを待ちます。乾いた上で成長点が生きていれば復活しますので様子見てください。